ごまそば八雲の
歴史

History

八雲立つ
出雲八重垣
妻籠みに
八重垣作る
その八重垣を

この一首から、すべてがはじまりました。
誰かを想い、守るために
重ねられた八重の垣のように
幾重にもかさなる湯気がふわり、
そばの香りと、笑顔がひろがる。
「さっぽろのまちで、いいそばを、
いつもそばに。」
八雲という名に込めたその想いを、
今も変わらず受け継いでいます。

HISTORY

HISTORY

ごまそば八雲の歴史は、創業者廣川十郎の歴史にはじまる。時代は昭和初期、ソバ、ウドンは十二銭の札幌。「ごまそば八雲」の創業者、廣川十郎は丸井今井の北大共済レストランで働くことから、飲食への道をスタートさせた。昼夜を問わず働き続けて、譲り受けた「 銀の壺」は黒と銀の配色の少し異様な雰囲気の喫茶店。それから80年以上の月日を経て、札幌の地で愛されるごまそば八雲が生まれるまでの、そばよりも長い物語。
どうぞ、ご賞味ください。

1936

喫茶店 銀の壺
喫茶店 銀の壺

昭和11年。 創業者・廣川十郎が「喫茶店 銀の壺」を開業。

廣川十郎当時の価格で「喫茶店 銀の壺」は900円。時給は15円、廣川の貯蓄は390円だったので最初は譲り受けを断られたが、廣川のきわめて誠実で勤勉な努力型の生き方を認められ、残りは月賦で支払うことで譲り受けた。

1947

茶房 西林
茶房 西林

昭和22年4月、「茶房 西林」を開業(札幌市中央区南1条西4丁目)。当時は10坪ほどのお店だった。

廣川十郎は、南部文男とともに「茶房 西林」を開業。場所は、西野林産という家具店の奥。喫茶と誠意だけを頼りに、静かに店を開いた。やがて丁寧な一杯と誠実な姿勢が評判を呼び、客足は少しずつ増えていく。数年後には大幅な拡張とともに、十郎は単独での道を歩み始める。ここから、「にしりん」の名が広まっていく。

1948

昭和23年、「喫茶店 銀の壺」は、戦争の影響で手放すことに。

1949

改装後の「茶房 西林」外観
改装後の「茶房 西林」外観

昭和24年、「茶房 西林」の大幅改築と「ブラジルレイロI」開業。喫茶文化が、街の風景になった。

わずか10坪だった「にしりん」は、十郎・綾子夫妻の尽力により約50坪の木造モルタルの店へと改築。1階は喫茶、2階はレストランとして賑わい、お見合いの場としても親しまれた。特製味噌ソースの「ボークカツ」は看板料理として評判を呼び、全国の飲食店へも広がることに。さらに「ブラジルレイロI」を開業し、多店舗展開の第一歩を踏み出す。店舗の内装に使われた布地が駐留軍の放出物資と見なされて統制令にひっかかるなどの苦悩も、信念で乗り越えた。

1950

洋食レストラン「コックドール」外観
洋食レストラン「コックドール」外観

昭和25年、喫茶「ブラジルレイロII」と洋食レストラン「コックドール」を開業。街に、にしりんの味が広がっていく。

廣川 十郎は南1条西4丁目の仲通りに洋食店「コックドール」を開業した。「最高の味覚!最低のご費用!いい場所で!」の言葉どおり、手頃な本格洋食が人気を呼び、大繁盛。さらに喫茶「ブラジルレイロII」もオープンし、多店舗展開が本格化。人なつこい笑顔と面倒見の良さで、後進の育成にも力を注いだ。

1951

当時のマッチ箱
当時のマッチ箱

喫茶「ブラジルレイロ」と「北のブラジルレイロ」を経営。「モナミ」の跡地を引き継ぎ、「北のブラジルレイロ」として再建を図る。

廣川十郎は友人・佐藤修平の遺族を支えるため、南3西4にあった喫茶「ブラジルレイロ」の経営を引き受けた。また、グランドホテル前の喫茶「モナミ」の経営がやや不調となった際、廣川十郎が店の再建を託され、「北のブラジルレイロ」として再出発させた。

1954

昭和29年、株式会社 にしりん、設立。

1966

昭和41年、株式会社にしりんの代表廣川は、組合副組合長を退任し相談役へ。静かに、背中で語る時代へ。

長年にわたり業界を牽引してきた廣川十郎は、副組合長の職を退き、相談役へ。喫茶「ブラジルレイロ」は佐藤の妻子へと譲られ、志を託す形でバトンが渡された。さらに「北のブラジルレイロ」も近隣家主の事情で潔く返上。利益よりも人を想う、廣川らしい静かな引き際だった。

1969

昭和44年、4丁目プラザの開業に伴い、洋食レストラン「コックドール」と「茶房 西林」を閉館。

1971

4丁目プラザ「コーヒープラザ西林」
4丁目プラザ「コーヒープラザ西林」

昭和46年9月、4丁目プラザビル完成にともない「コーヒープラザ 西林」を出店(再開)。この後、閉館までの約50年にわたり市民に親しまれた。

廣川 十郎は4丁目プラザの代表取締役専務として参画し、地下に「コーヒープラザ 西林」、4階に「喫茶 円山」、7階に「コーヒーギャラリー 南蛮倉庫」と「ごまそば八雲」を展開。「コーヒープラザ 西林」では、サイフォンで丁寧に淹れるコーヒーと、カレーやスパゲティなどの軽食が人気を集め、地下街の喫茶文化を象徴する存在となった。

1972

昭和47年、さぬきうどん「むぎ屋」を開業。

1973

当時のごまそば八雲 松坂屋店の外観
当時のごまそば八雲 松坂屋店の外観

昭和49年、「ごまそば八雲 松坂屋店(旧ロビンソン札幌・現ココノススキノ)」、開業。当時は店頭に民芸品を販売するコーナーもあったとか。

1974

当時のごまそば八雲 西村国際店
当時のごまそば八雲 西村国際店

昭和50年、「ごまそば八雲 西村国際店」(現札幌国際ビル店)、「ごまそば八雲 札幌パルコ店」(令和5年9月閉店)、開業。

1979

当時のごまそば八雲 本店 外観
当時のごまそば八雲 本店 外観

昭和54年、南1西4西向に「焼肉レストラン 八雲四番館」、開業。翌年、改装し「ごまそば八雲 本店」として開業(平成5年ビル建設計画のため閉店)。

1981-83

昭和56年、4丁目プラザ地下2階を大改装。「コーヒープラザ西林」と「手打ちさぬきうどんむぎ屋」はともにリニューアルし、開業。昭和57年、「コーヒープラザ西林」・「ごまそば八雲 サンピアザ店」・「コーヒクラブマリンロード」3店がさっぽろ副都市サンピアザ メトロモールに進出し、開業。昭和58年、「ごまそば八雲 サンピアザ店」は同階に移転し、店舗拡張・リニューアルし営業を再開。

1985

昭和60年、ごまそば八雲製麺所は、南1西6より菊水2条1丁目へ新築移転。

1990

平成02年、「ごまそば八雲 パセオ店」が札幌地下街1階に開業。

1992

平成04年、「ごまそば八雲 4丁目プラザ店」開業(令和4年1月閉店)。「ごまそば八雲 新千歳空港店」、開業(令和3年8月閉店)。

1994

平成06年、「ごまそば八雲 マルサ店」、開業(丸井今井大通別館店※平成26年閉店)。

2002

平成14年、「ごまそば八雲 ロビンソン札幌店」、リニューアルし、開業。

2008-11

平成20年、「ごまそば八雲 地下街オーロラタウン店」、開業。平成21年、「ごまそば八雲 札幌ロビンソン札幌店」「すすきの店」に名称変更(ススキノラフィラ店※令和2年5月閉店)。平成22年、「ごまそば八雲 三井アウトレットパーク札幌北広島店」開業。平成23年、「ごまそば八雲 新千歳空港店」新千歳空港ターミナルビル3階に「新千歳空港ターミナルビル店」として移転・リニューアル、開業(※令和3年8月閉店)。

2022

令和4年、事務所を札幌市中央区南3条西4丁目8番2号 アーバン札幌ビル8階へ移転。同年1月、「4丁目プラザ店」が閉店。3月、新たに「アリオ札幌店」を開業し、地域に根ざした挑戦へ。同年9月には「パセオ店」を閉店、そして11月には「天ぷらとそば 八雲 札幌ステラプレイス店」を開業。変化と挑戦の一年となった。

2023

令和5年、「ごまそば八雲 札幌パルコ店」閉店。

​1975年の札幌パルコ開業と同時に出店し、長年にわたり市民や観光客に親しまれ、閉店に際しては、感謝の気持ちを込めて特別メニュー「ジャンボえび天ざる」を提供。多くのお客様が訪れました。

2025

令和7年7月、「ごまそば八雲 さつきた店」開業。

沿革

1936年(昭和11年)
創業者・廣川 十郎が喫茶「銀の壺」を開業
1947年(昭和22年)
「茶房にしりん」を開業(札幌市中央区南1条西4丁目)
1949年(昭和24年)
喫茶「ブラジルレイロI」を開業
1950年(昭和25年)
  • 喫茶「ブラジルレイロII」を開業
  • レストラン「コックドール」を開業(南1条西4丁目)
1954年(昭和29年)
株式会社 にしりん、設立
1971年(昭和46年)
本社、4丁目プラザ8階に移転
1972年(昭和47年)
さぬきうどん「むぎ屋」を開業
1974年(昭和49年)
  • ごまそば八雲 松坂屋店(ススキノラフィラ店※令和2年5月閉店)、開業
  • ごまそば八雲 西村国際店(現札幌国際ビル店)、開業
1975年(昭和50年)
ごまそば八雲 札幌パルコ店、開業(令和5年9月閉店)
1982年(昭和57年)
ごまそば八雲 サンピアザ店、開業
1985年(昭和60年)
八雲製麺所、新設
1990年(平成2年)
ごまそば八雲 パセオ店、開業(令和4年9月閉店)
1992年(平成4年)
  • ごまそば八雲 4丁目プラザ店、開業(令和4年1月閉店)
  • ごまそば八雲 新千歳空港店、開業(令和3年8月閉店)
1994年(平成6年)
ごまそば八雲 マルサ店(丸井今井大通別館店※平成26年閉店)、開業
2002年(平成14年)
  • ごまそば八雲 札幌ロビンソン札幌店、リニューアル
  • 札幌パルコ店、蕎麦・とり炭焼「八雲」札幌パルコ店にリニューアル
2008年(平成20年)
ごまそば八雲 地下街オーロラタウン店オープン
2009年(平成21年)
札幌ロビンソン札幌店、ごまそば八雲 すすきの店に名称変更(ススキノラフィラ店※令和2年5月閉店)
2010年(平成22年)
三井アウトレットパーク札幌北広島にごまそば八雲 北広島店を出店
2011年(平成23年)
新千歳空港店、新千歳空港ターミナルビル3階に「そば八雲」として移転・リニューアル(令和3年8月閉店)
2022年(令和4年)
  • 事務所を「札幌市中央区南3条西4丁目8番2号アーバン札幌ビル8階」移転
  • 1月、ごまそば八雲 4丁目プラザ店、閉店
  • 3月、ごまそば八雲 アリオ札幌店、開業
  • 9月、ごまそば八雲 パセオ店、閉店
  • 11月、「天ぷらとそば 八雲」札幌ステラプレイス店 開業
2023年(令和5年)
9月、ごまそば八雲 札幌パルコ店、閉店
2024年(令和6年)
4月、ごまそば八雲「大通駅店」開業
2025年(令和7年)
7月、ごまそば八雲「さつきた店」開業